階段は設置してある場所も使いやすさに大きな影響を受けます。
階段も建物内の動線の1つなので、使いにくい場所に設置してしまうと建物内の移動に手間がかかってしまう原因になってしまいます。
階段だけの移動はほとんどできない
階段は建物の構造に密接な関係があります。
階段は下の階かと上の階を結ぶ動線という役割を持ちますが、家の中に階段がある場合はリフォームによってむやみに場所の変更ができないことがほとんどです。
階段の状態にもよりますが、家の一部分を階段専用のスペースとして使っている場合はそのスペースから階段を動かしてしまうと階段の機能がなくなります。
階段はいわば段差のある廊下といえるものですが、もし廊下を動かそうとしたらどうなるでしょうか。
むやみに動かせば、廊下が部屋として使っているスペースに重複してしまい建物の内部レイアウトは崩壊してしまいます。
同様に階段もむやみに動かしてしまうと、部屋として使っているスペースに出入口が入り込んでしまったり、階段を上がった先が家の外に出てしまうような事があるのです。
こうなると階段としての機能は無くなるので、リフォームの意味も失われます。
これは階段を緩やかにするためのリフォームでも同じことが起こりえます。
階段を緩やかにするためには階段自体の長さを伸ばす必要があるため、階段の場所移動と同じようなリフォームになります。
階段の位置次第では長さを伸ばす分のスペースが確保できず、無理やり行うと部屋の中や家の外にはみ出てしまう事があります。
建物の強度にも影響する階段
建物の内部構造はその建物の強度にも影響し、部屋や廊下の場所も例外ではありません。
特に階段は構造によっては吹き抜けのような状態になっているので位置の変更がかなり難しいのです。
階段は建物の構造的な制約を大きく受けてしまうので、階段だけを動かすのはかなりの難易度になっています。
入念な計画を行わないとまず不可能ですが、基本的には階段だけを移動しようとしても動線の役目が果たせなくなることが多いのでほとんどできません。
階段の場所を移動したい場合は、その建物内部の構造も変更する必要が出てきます。
そのため、階段のリフォームはその規模が階段だけにとどまらず、建物全体に及ぶことがあります。
他のリフォームの影響も受けやすい
部屋のリフォームをした場合、階段のデザインがリフォーム後に合わないことも出てきます。
そうなると階段もリフォームして部屋とのバランスを取らないと家の内部が混沌とした雰囲気に感じやすくなります。
階段のリフォームは、家の構造や他のリフォームに影響するだけではなく、影響を受けてしまいやすい場所です。
そのため、階段のリフォームは考えている以上に大掛かりなものになる事があります。
階段リフォームは何が出来て何が出来ないかという事が費用面だけではなくリフォームの全体の出来栄えにも大きく関わってくるので、計画の段階でリフォーム業者とよく話し合いをしてください。
希望している階段のリフォームに業者側が難色を示したり、出来ないと言われた場合は素直に中止して、業者に代替案を求めてみてください。